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08 — 実際に歩く萩

巡る、萩。
22の見どころ。

歴史を知ったところで、今度は実際に歩く番です。ユネスコ世界文化遺産に登録された産業遺産群から、 武家屋敷の続く鍵曲(かいまがり)、世界最小級ともいわれる火山、そして日本海の幸まで。 萩市内の見どころを「世界遺産」「歴史・文化」「自然・地形」「食と体験」の四つに分けて紹介します。

東光寺に整然と並ぶ石灯籠の参道
東光寺、毛利家墓所の石灯籠
UNESCO WORLD HERITAGE

明治日本の産業革命遺産 —— 萩の5資産

2015年(平成27年)7月、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」がユネスコ世界文化遺産に登録されました。 8県11市、23の構成資産からなるこのシリアル・ノミネーションのうち、幕末の萩にある5つの資産は、 鎖国下の一地方藩が独力で西洋技術に挑んだ「時代のいちばん最初の一歩」を伝えています。

この23資産は、1850年代の萩・鹿児島での試行錯誤から、1901年操業開始の官営八幡製鐵所に至るまでの、 およそ半世紀にわたる非西洋世界初の産業化の過程を一つの物語として示すために登録されました。 萩の5資産はこの中でも最初期にあたり、いわば「産業革命遺産群の序章」を担っています。

萩反射炉の石積みと煉瓦の煙突萩反射炉1856年、萩藩が試作的に築いた金属溶解炉。西洋式大砲の鋳造に必要な鉄を精錬するための施設。
恵美須ヶ鼻造船所跡の石積み突堤恵美須ヶ鼻造船所跡幕末に築かれた西洋式帆船の造船所跡。ロシア式・オランダ式、異なる技術で軍艦2隻を建造した。
大板山たたら製鉄遺跡の発掘現場大板山たたら製鉄遺跡砂鉄と木炭から鉄を作る日本古来の製鉄遺跡。ここで作った鉄が恵美須ヶ鼻の船釘にも使われた。
松下村塾の門と塾舎松下村塾吉田松陰が主宰した私塾。維新の指導者たちを輩出した。詳しく読む →
旧城下町の土塀と通り萩城下町江戸期の町割りが今も残る旧城下町一帯。詳しく読む →
萩反射炉について: 現存する萩反射炉は、オランダの技術書をもとに藩士たちが独力で築いた試作炉で、実際に大砲鋳造まで本格稼働したかどうかは、史料上はっきりしていません。 それでも、実物大の反射炉が現存する例は国内でも他に静岡県の韮山反射炉のみとされ、鎖国下の一地方藩が西洋技術に挑んだ試みの跡として高く評価されています。

歴史・文化

城下町に残る史跡

武家屋敷、神社、博物館。城下町のそこかしこに、幕末・維新の記憶が息づいています。

萩城跡に残る石垣と内堀01

萩城跡(指月公園)

1604年、毛利輝元が築いた萩城の跡地。天守は現存しないが、石垣と内堀が今も往時の姿を伝える桜の名所。

堀内地区に続く土塀の道02

堀内鍵曲

上級武家地・堀内地区に残る、直角に折れ曲がった防御的な街路。土塀の続く景観が見事。

平安古地区の土塀と笠山方面の山並み03

平安古鍵曲

堀内と並ぶ鍵曲地区。夏みかんの木と土塀が続く、萩らしい風景が広がる。町並みの物語へ →

松陰神社の鳥居と拝殿04

松陰神社

吉田松陰を祀る神社。境内には保存された松下村塾の建物もあり、学問の神として親しまれる。

萩博物館の建物05

萩博物館

萩の歴史・自然・文化を通して学べる総合博物館。旧萩藩の武具や史料を多く所蔵する。

武家屋敷の白壁と土塀06

武家屋敷群

堀内・平安古地区に残る、身分に応じた造りの違いが見て取れる武家屋敷の数々。

高杉晋作誕生地の門と石碑07

高杉晋作誕生地

奇兵隊を創設した高杉晋作の生家跡。維新の志士たちへ →

木戸孝允旧宅の建物08

木戸孝允旧宅

維新三傑の一人、木戸孝允(桂小五郎)が生まれ育った家。

白壁となまこ壁の土蔵造り商家(イメージ)09

菊屋家住宅

萩藩の御用商人を務めた豪商の邸宅。現存する商家として最古級、約400年の歴史を持ち、主屋など5棟が国指定重要文化財。

夜の東光寺、石灯籠に灯がともる参道10

東光寺

毛利家の菩提寺の一つ。参道に整然と並ぶ約500基の石灯籠は圧巻で、毛利家墓所とともに国指定史跡。夜には灯路まつりで灯がともることも。

夜の城下町、提灯が並ぶ通りを着物姿で歩く様子11

萩城下町夏まつり

旧城下町を舞台に開催される、夏の風情ある祭り。灯路まつりなど、夜の城下町を提灯明かりで彩る催しも人気。

自然・地形

阿武の山と、日本海

萩の歴史を育んだ自然そのものも、大きな見どころです。

萩ジオパークの縞模様の岩壁と海12

萩ジオパーク

大地の成り立ちと人の暮らしのつながりをテーマにした、日本ジオパークネットワーク認定エリア。

夕日に染まる日本海と島影13

日本海(萩の海)

透明度の高い海水と、入り組んだリアス状の海岸線が続く。

笠山展望台から望む萩市街と日本海14

笠山

標高112.2m、「世界最小級」ともいわれる火山。山頂近くまで登れ、直径・深さ約30mの噴火口を間近に見られる。

笠山椿まつりの様子15

笠山椿群生林・萩椿まつり

藩政期、城の鬼門にあたるため伐採が禁じられていた笠山には、今も見事な椿林が残る。冬から春に椿まつりが開かれる。

阿武川温泉の露天風呂16

阿武川温泉

山あいに湧く静かな温泉。城下町散策の疲れを癒すのに最適。

萩の海岸。透き通る海と緑の島17

菊ヶ浜

萩城跡のすぐそばに広がる、白砂青松の美しい海水浴場。

食と体験

味わい、歩き、まとう

萩の食の物語は「自然と食」のページに詳しくまとめています。ここでは、実際に訪れる拠点と体験を中心に。

道の駅萩しーまーとの店内18

道の駅 萩しーまーと

日本海で水揚げされた魚介類が並ぶ、地元でも人気の直売・グルメ拠点。剣先イカなど旬の魚を求めて多くの人が訪れる。

萩の海の幸を使った料理の盛り合わせ19

萩の地の幸

ケンサキイカ、夏みかん、地酒、見蘭牛、うに料理など。自然と食の物語へ →

萩往還の石畳の道20

萩往還

萩と防府・三田尻港を結ぶ全長約53kmの歴史街道。1604年の萩城築城後、参勤交代の道「御成道」として整備された。道の駅「萩往還」も人気。

萩循環まぁーるバスの車体21

萩循環まぁーるバス

市内の主な観光地を効率よく巡れる周遊バス。城下町エリアの散策に便利。

着物姿で城下町を歩く人々22

着物体験

着物をレンタルして、江戸期の町割りが残る城下町を散策できる人気の体験。

まわり方のヒント

旧城下町は、歩いて回れる広さ

所要時間の目安

堀内・松陰神社周辺の主要スポットだけなら半日、笠山や道の駅まで足を延ばすなら1日は見ておきたいところです。

旧城下町は徒歩・自転車が快適

鍵曲や土塀の細い路地が多く、車での通り抜けには不向きな区画もあります。徒歩か自転車、または循環バスの利用がおすすめです。

最新情報は公式サイトで

営業時間・料金・イベント開催状況は変わることがあります。訪問前に萩市観光協会公式サイト等の最新情報をご確認ください。

モデルコース(例)

半日で歩く、城下町コース

本ページで紹介した見どころを、徒歩を基本に半日程度でまわる一例です。時間配分はあくまで目安としてお使いください。

9:00

萩城跡(指月公園)からスタート

石垣と内堀を眺めながら、城下町散策のはじまりに。

10:00

堀内鍵曲・武家屋敷群

土塀の続く鍵曲を歩き、武家屋敷の景観を楽しむ。

11:00

菊屋家住宅・旧城下町

豪商の邸宅や町家の町並みを見学。

12:00

道の駅 萩しーまーとで昼食

剣先イカなど、日本海の海の幸を味わう。

13:30

松陰神社・松下村塾

保存された塾舎を訪ね、萩が生んだ人物たちに思いを馳せる。

15:00

東光寺

約500基の石灯籠が並ぶ参道と、毛利家墓所を歩く。

笠山や阿武川温泉など、市街地から少し離れた見どころまで足を延ばす場合は、循環バスや車の利用も検討し、1日がかりの行程として計画することをおすすめします。

最後に

歩き終えたら、松陰の言葉へ

人物、密航、産業、町並み、教育、自然と食、そして見どころ。萩の物語の最後に、この土地の精神を最も端的に語る、松陰の名言を紹介します。

松陰の名言を読む →
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